こんにちは。とおやま犬猫病院の動物看護師、三浦です。
しつけに関するブログも先週に続き、2回目になりました。
前回の「子犬ちゃんの甘噛み」は、みなさんの参考になりましたか?
今回はよくご相談を受ける「犬ちゃんのトイレのしつけ」についてです。
あなたは犬ちゃんがトイレを失敗したとき、
「ダメ!」と叱ったり、叩いたり、
失敗したところに鼻をこすりつけたりしてはいませんか?
これらをしても何も犬に教えることはできません。
犬はあちこちでトイレをすることがいけないことだとは思っていないため、
何がダメなのか、どうして痛い思いをするのか、伝わらないのです。
犬ちゃんにトイレを教えるとき、大切なのはほめることです。
そして、してしまいがちな間違った叱り方をしないことです。
まずは、
いくつか例をあげて、その間違った叱り方を具体的に説明します。
【してはいけない3つの叱り方】
・失敗したところに鼻先をこすりつけて叱る
→犬ちゃんには伝わっていません。犬ちゃんとの信頼関係をそこなう可能性もあります。
・目を見つめて叱る
→犬ちゃんはじっと見つめられると威嚇されていると感じ、
怖がったり、噛みついてくることもあります。
・大騒ぎする
→「またしたの!」「わあ!」などと騒ぐと、犬ちゃんはかまってくれた!と勘違いすることに。
これは前回の子犬ちゃんの甘噛みの時にも、ポイントにあげましたね。
では、犬ちゃんがトイレに失敗してしまった時、
飼い主であるあなたが取るべき行動はとってもシンプルです。
それは、冷静に知らない顔をして片付けることです。
つまり、あなたは犬ちゃんを叱ることから解放され、
クールに「何もありませんでしたよ」と失敗したトイレを片付ければオッケーです(^.^)
犬ちゃんの失敗したトイレへの対処法の次は、
トイレのしつけの具体的なやり方を順を追って説明していきます。
1.トイレへ誘導する
まずは犬ちゃんの排泄のタイミングを知りましょう。
子犬が排泄をするのはほとんど何もしていない状態の場合であれば、
「月齢+1時間」と言われています。
体を動かして遊んでいるときであれば、10〜15分の短い間隔で排泄する場合もあります。
しやすいタイミング
・寝て起きたあと
・水を飲んだあと
・遊びや散歩で体を動かしたとき
・興奮したあと
・食事のあと
トイレサイン
・くるくる回る
・床のにおいをかぐ
サークルの上から抱っこして入れるのではなく、サークルの扉から入れるようにすると
自分でするとき入り口を覚えやすいですよ!
2.排泄を待つ
ジーっと見つめたりすると犬ちゃんは落ち着かないため、そっと見守りましょう。
30分経ってもしない場合は一度ハウスに入れて、
15分ほど後に再度トイレへ連れていきましょう。
トイレをするまでごほうびをあげないようにして、根気よく行いましょう!
3.排泄を確認後、3つのごほうび
ごほうび
① 飼い主であるあなたからの褒め言葉・喜びを表す体の動き
②フード
・・・その場で「すごいね!」「いいこ!」などと声をかけて、3秒以内におやつをあげます。
③サークルの外に出て遊べる
正しい場所で排泄をさせ、その行動に対してごほうびをあげることを繰り返していると
犬ちゃんは「ここですればごほうびがもらえるんだ!」「飼い主さんが喜んでくれるんだ!」
と学習していきます。
そしてだんだんと自らトイレに行くようになるのです。
ごほうびをあげるポイントとして、100%成功するまでは毎回しっかりとあげることが大切です。
そしてトイレを完全に覚えたらごほうびは徐々に減らし、最終的にはなくしていきます。
減らすときは2回に1回、5回に1回あげないなど、
少しずつランダムに減らすといいですよ。
いつもは1つだけど今回は3つ。このまま散歩にいこう。など
ボーナスごほうびをたまに与えると「もっといいことがあるかも!」と犬に思わせます。
こうしたギャンブル性を取り入れれば、犬もやる気になってトイレも覚えやすくなりますよ!
最後になりますが、
犬ちゃんのトイレのしつけは一緒に生活していくにあたり、
かかすことのできないしつけのひとつです。
今回のブログ内容が、飼い主であるあなたと犬ちゃんのお役に立てばと幸いです。
わからない点などありましたら、お気軽に当院までご相談下さいね(^^)
P.S.
4月も下旬となり、本格的なフィラリア予防シーズンが近づいてきました。
まだ、フィラリア予防の準備ができていない飼い主さんは、
当院は予約なしでも受け付けていますので、
お気軽に犬ちゃんとお立ち寄り下さい。U^ェ^U←犬ちゃんの顔文字です、念のため(笑)