こんにちは。とおやま犬猫病院の動物看護師、三浦です。
今回は食糞について、またその対策について紹介したいと思います。
食糞とはその名の通り、
自分のしたフンを食べてしまう行為のことを言います。
子犬や母犬はフンを食べるという行動をすることがあります。
しかしこれは自然なことなのです。
自然界では母犬は、巣の中にある排泄物の匂いにつられて
敵が近づいてこないように
子犬のフンを食べてしまうことがあります。
ですから人間のもとで子犬を産んだ母犬は
自然界のなごりでそういった行動をすることがあります。
そして子犬はそんな母犬を見て育つと、
大きくなってから自分も行うようになる可能性があるのです。
自分のフンを食べること自体は
自分の出したものですので、体に問題はありません。
子犬でもなく母犬でもないのに、「うちの子食糞をするんです」とお困りの方はいませんか?
そこで食糞の原因になっている飼い主さんの行動を3つ紹介します。
まずは1つ目。
犬がフンを口にしたとき、あなたはびっくりして
「キャー!」と悲鳴をあげてしまったことがありませんか?
驚く気持ちやショックな気持ちもわかりますが、
実はこれをしてしまうと犬は「飼い主さん喜んでくれてる!」と
勘違いをしてしまっているかもしれません。
ですから「次からも喜ばせてあげよう」と食糞行為が続いてしまいます。
次に2つ目。
考えられる原因は、飼い主さんが忙しいということです。
飼い主さんが忙しいとわんちゃんにかまってあげられる時間が
減ってしまいますよね。
「アピールしても鳴いても相手にしてもらえない・・・
だけどフンを食べた途端飼い主さんがボクのところへきた!
きっとまた食べたらかまってもらえるぞ!」
と、犬は学習していってしまうのです。
そして最後の3つ目。
あなたのわんちゃんがトイレを失敗したときにきつく叱ったことがありませんか?
私たち人間は「そこで排泄してはいけません」と
怒っているつもりかもしれませんが、
わんちゃんは何回も続くと排泄をしたこと自体が怒られていると思います。
そして「怒られる前に食べて隠しちゃえ!」
と思うようになってしまいます。
以上が原因になりますが、
次に具体的な改善方法について説明します。
まずは犬が排泄をしたら無反応で無言でうんちを片付けましょう。
原因の1つ目で挙げたように
キャー!などと反応するとわんちゃんは褒められてると勘違いしてしまいます。
ですから冷静にさっと片付けるようにしましょう。
しかしここで大切なのは、
排泄するのをじっと見て焦って取ってしまわないことです。
そうするとわんちゃんは取られないようにあちこちに逃げたり
排泄したらわんちゃんも焦って食べるようになってしまうかもしれません。
次の方法は、わんちゃんが排泄をしたら、
おやつを持った手で誘導し、排泄物から遠ざけるもしくは
「おいで」「コイ」などのコマンドを言って
自分の元へこさせておやつをあげます。
これを繰り返すと、自分の排泄物を食べるより
飼い主さんの元へ行ったほうがいいことがあると学習していくようになります。
そして無言で排泄物を片付けましょう。
もし食べてしまったらがっくりするかもしれませんが
冷静に無言で片付けるように心がけましょう。
排泄をしたらすぐに「おいで」ができるように
普段から練習をしておくといいですよ!
今回は比較的相談の多い食糞について、解説しました。
文章だとわかりづらい部分もあると思うので、
本気でお悩みの方は、実際に当院までお越しいただければと思います。
当院スタッフが責任を持ってアドバイスしますので、
お気軽にご相談ください。
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とおやま犬猫病院 しつけ担当 動物看護師 三浦まで