こんにちは、とおやま犬猫病院の院長、遠山伸夫です。
今回は歯科シリーズの第2弾としまして、犬猫ちゃんにお口の病気がある時、自宅でチェックできる症状について詳しく説明していきたいと思います。
前回のブログ(お口の健康1 虫歯になるの!?)で、歯の根元(根尖)に膿がたあると、ほっぺたや下アゴから臭いのある黄色い膿が出てくるという、ちょっと衝撃的な症状をお伝えしました。
このように「飼い主さんが明らかにおかしいぞ」と思う症状はわかりやすいのですが、その他にもよく観察するとわかるお口の症状もあるので、チェックリストにして説明していきます。
<チェックリスト>
□ 片側の歯だけで、食べ物を噛んでいる。
□ 頭(顔)を右もしくは左に傾けている。特にご飯を食べている時に、頭を傾ける傾向がある。
□ ご飯を食べている時に、奇声を発する。
□ 硬いものを食べなくなり、軟らかいものだけを食べる傾向がある。
□ 口を開こうとしなくなった。
□ 口の周りを触られるのを嫌がるようになった。
□ ご飯を食べている時間が長くなった。
□ 食欲はあるが、実際食べにくそうである。
□ 頭をよく振る。
□ 食後に食べたものをすぐ出してしまう。
□ 前手の手首の関節あたりの皮膚や毛が濡れている。
□ 口を地面や床に擦りつけている。
□ ご飯を食べている時に、フードをよくこぼしている。
□ 最近、性格が凶暴になったり、怒りっぽくなった。
今回紹介したチェックリストは、主に口の痛みがあるとよく観察される症状を集めたものです。1つでも当てはまるものがあれば、要注意です。
チェック項目によっては、お口の病気に関連してなさそうなものもあり、意外に思われるかもしれません。飼い主さんによっては、年をとったからかなぁと思うことも。
言葉を話すことのできない犬猫ちゃんの変化に、飼い主さん自身が気づけるようになると、病気の早期発見・早期治療につながっていきます。
今回のチェックリストをぜひ活用して頂き、当てはまる項目があるようであれば、お気軽に当院までご相談くださいね。
次回はお口の炎症などの痛み以外の異常がある時に、自宅でチェックできる症状について書いていきたいと思います。