こんにちは。とおやま犬猫病院の動物看護師、三浦です。
今回は犬ちゃんに覚えさせておくと様々な場面で役に立つ、
基本的なしつけのコマンドとその教え方、またどんな場面で活躍するかを
愛犬みかんとともに紹介したいと思います。
コマンドとは犬に指示を出すときの合図のことです。
人と犬との共通言語であるともいえるでしょう。
言葉は何語でも大丈夫です。日本語、英語、ドイツ語、フランス語などなんでもOK!
それでは、覚えさせておくと便利な6種類のコマンドを順にご紹介します。
①おすわり・スワレ・シット(英語)・ジッツ(ドイツ語)
犬ちゃんと向かい合わせに立ち、おやつを持った手を犬ちゃんの鼻先から頭の方へ動かします。
おやつにつられて頭を上げ、座ったところでおやつをあげます。
できるようになったら座る瞬間に決めたコマンドを言いましょう。
※手におやつを持って愛犬のみかんをおすわりの体制に誘導しているところです。
おすわりはトレーニングの入門です。
これができるようになったら他のトレーニングにも挑戦してみましょう。
おやつを使ってもうまくできない場合
・リードを上に軽く引っぱる
・おしりとをそっと押す
なども有効な手段のひとつです。
【こんなときに使うと効果的!!】
・ご飯のとき ・病院の待合室で ・信号待ちで
②ふせ・ダウン(英語)・プラッツ(ドイツ語)
おすわりをさせ、おやつを持った手を地面に近い位置に動かして、
犬ちゃんの頭が下がるように誘導します。
犬ちゃんが手を伸ばし、ふせの姿勢になったらおやつをあげましょう。
次にふせのタイミングでコマンドを言うというようにステップアップをします。
こんなやり方も
人は座り、片方の足を伸ばし、山を作るようにします。
足の下からおやつを見せくぐらせます。
体を低くするので自然にふせの体制になってきます。
※人が足で山を作り、その下に犬ちゃんがもぐってふせの体制になっていますね。
この状態になったらおやつをあげましょう。
【こんなときに使うと便利!!】
・病院の待合室で ・誰かに触ってもらうとき ・記念撮影時にも
③待て・ステイ・ウェイト
おすわりの状態でコマンドを言い、一歩後ろに下がってみます。
犬ちゃんが動かずにいたら戻っておやつをあげましょう。
待てずに動いてしまった場合は、犬ちゃんを元の位置に戻してはじめから行います。
できるようになってきたら少しずつ距離を伸ばしてステップアップしましょう。
コマンドと同時に手の平を見せるようにして合図を出してもいいですね。
待てを解放するコマンドは「よし」や「OK」を使うことが多いです。
【こんなときに使うと効果的!!】
・ゲージから飛び出さないように
・ご飯のとき ・玄関を出るとき ・信号待ちで
・ドッグランなどでクールダウンさせたいとき
※ゲージから飛び出さないようにおすわりをして待てをしています。
みかんは「よし」と解放するまで自分からは出ないようにしています。
④こい・カム・ヒア・おいで
まずおすわりをさせて、待てをします。
人が一歩下がり「おいで」と言い、近づいてきたらおやつをあげましょう。
まだコマンドを言っていないのに人のもとへきてしまったら、
元の位置に戻してはじめからやり直しましょう。
最初は室内で練習し、できるようになったら公園などで練習するのがいいでしょう。
公園などで行う場合には、ロングリードを使用するといいと思います。
【こんなときに使うと便利!!】
・ドッグラン ・リードが外れてしまったとき
⑤はなせ・オフ・ちょうだい
ひもやおもちゃでひっぱりあいをし、
犬がヒートアップしてきたところで他の音を出して気を引きます。
例)「あっ!」と言う、床を手でたたく、口笛など
音を出して犬が物を離した瞬間にコマンド言い、
1秒待たずにすぐにほめておやつをあげましょう。
これを何度も繰り返すと、コマンドを言うと噛んでいた物を離すようになります。
【こんなときに使うと効果的!!】
・噛んでほしくない物を噛んだ ・人の服を噛んだ
⑥コラ・いけない・だめ
犬がしてほしくないことをしたときにこのコマンドを言ってやめさせます。
ポイントはしかるときに声を低く、静かに、一度で決めることです。
高いトーンだと「喜んでる!」「応援されてるんだ!」と勘違いさせてしまうことになるので、
冷静にドスの利いた声でコマンドを言うといいですよ。
しかられてしてほしくないことをやめたら、すぐにほめてあげましょう。
【こんなときに使うと効果的!!】
・何かを噛んだ ・拾い食いをしそう ・入ってほしくない部屋に入りそう などなど
今回は基本的かつ習得しておきたい6つのコマンドを紹介しましたが、
あなたのわんちゃんは何番までできましたか?
どのコマンドもできるようになっておくと、
日常生活できっと役に立つのでぜひマスターさせておきましょう。
本ブログで疑問に思ったことがあれば当院までお気軽にご相談ください。
TEL:0573-67-8288
P.S.
しつけをするときは、犬ちゃんが楽しいと思えるトレーニングをしたいので
好きなおやつ、好きなおもちゃを知っておくといいですよ!
便利だなと思うものがあったらぜひ実践してみてください。